sobayanoyutoの蕎麦道楽日記

大好きな蕎麦で遊んでいます

晴歩雨蕎(№3)~馬越峠越え(熊野古道伊勢路)

 蕎麦道楽人のトレッキング(ハイキング)日記です。
 「晴歩雨蕎」は小生の造語で「せいほうきょう」と読むことにしています。「晴耕雨読」を意識した造語です。意味は文字どおり,晴れた日には歩きに行こう,雨の日には家で蕎麦を打ったり食べたりしようというぐらいの意味です。

 なお,蕎麦道楽人ですから,行先でたまたま見つけたおそば屋さん(手打ちに限るなどと贅沢なことは言いません。)についてでも書ければなあと思いますが、蕎麦関連のお土産や,はては麺類繋がりでうどんかラーメンのお話になってしまうかもしれませんし,どうしても見つからない又は食べられない場合は,帰宅してから雨の日にでもそばを打ってご容赦を願うこととしたいと思います。

№3 馬越峠越え・熊野古道伊勢路(まごせとうげごえ 三重県尾鷲市)

《JR尾鷲駅~馬越公園~桜地蔵(夜泣き地蔵)~馬越峠(まごせとうげ)~天狗倉山(てんぐらやま)~おちょぼ岩~岩屋堂~JR尾鷲駅》

天狗倉山・天狗倉山東峰・カンカケ山 / ユーザーbensanさんの天狗倉山(三重県)の活動データ | YAMAP / ヤマップ

道路の側溝の蓋に描かれた案内です 熊野古道参詣道であると分かります

 今回の歩き旅の起点にしていたJR尾鷲駅の写真データを消してしまったようで見当たりませんので,駅近くの排水溝の蓋に描かれた世界遺産熊野古道参詣道の中でも有名な「馬越峠(まごせとうげ)」と「八鬼山」の案内を起点として掲示しました。また,地図データについては休憩時にアプリを一時手停止させて再開するのを当分忘れていましたので不完全なものです。悪しからず。

 「伊勢へ七度,熊野へ三度」と言われるように,伊勢神宮熊野三山を結ぶ信仰と生活に欠かせない路であった熊野古道伊勢路は,中辺路などとは異なり庶民の路と言われています。中辺路などが都の皇族・貴族方が熊野三山に向かう路であったのに比して,伊勢路伊勢神宮参宮を終えたあるいは熊野から伊勢に向かう庶民が歩いた路とされています。

 昨日の「八鬼山峠越え」に続いて,本日の歩き旅のメインである「馬越峠」は熊野古道紀北町尾鷲市の境界にある峠道で,熊野古道随一と言われる石畳道がヒノキの美林の中をつづら折れに続いています。

《馬越公園付近》
 JR尾鷲駅から馬越公園(トイレあり)までは尾鷲観光協会さんの計らいで贅沢にも車で移動させてもらいました。公園で準備を済ませ,歩き出してすぐのところにあった道標です。「Magose-toge Pass」まで980m約50分とのことで楽勝やね,と思いつつ出発です。確かに馬越峠までは距離も短く難所というほどのこともなかったのですが・・・。

石畳道のはじまりです

影で見にくいのですが「旧熊野街道 石だたみ道」の標示石板です

《桜地蔵(夜泣き地蔵)》
 登り始めてほどなく右手のやや落ち込んだ水路と共に見えてきます。

桜地蔵(安兵衛地蔵)です レンガ造りの御堂の地蔵尊です 

 御堂改築前は石積みの祠だったとのこと 子供の夜泣きに霊験があり「夜泣き地蔵」とも呼ばれているそうです。また,向かって右側の石塔の上部がすぐ下に逆さになって落下しているのが見えますが,台風か何かで崩れ落下したとのことでした。紀北町側にも「夜泣き地蔵」がありますが,どちらも霊験あらかたと信じられたとのことです。

馬越峠(まごせとうげ)》

馬越峠付近に立つ俳句碑

 桜地蔵を過ぎ時にはやや急坂の地道も混ざりつつしばらく続く石畳道を歩きますと馬越峠(332m)ですが峠には江戸末期の俳人可涼園桃乙の「夜は花の上に音あり山の水」と刻まれた句碑が建っていました。
 地元の方によると,馬越峠は急坂・悪路も多く,「馬が(で)越す」ことができたとは思えず,身分の高い人などが駕籠で峠を越す場合に,駕籠を横にして移動するためその道幅を一間(約180㌢)にしたところから「越峠」であったものが転じて「越峠」になったという趣旨の話をしてくれました。小生も歩きながらここを馬が通れたとは思えない急坂・悪路も少なくなかったため疑問を感じていたためこのお話にはうなずくところがありました。

 ここから熊野三山方向とは逆になるものの,紀北町側に下れば馬越峠越えの熊野古道としては一応歩いたことになりますが,峠からの眺望は木々にさえぎられてそれほど良くはありませんし,歩いた距離もさほどのことはありませんので,「天狗倉山(てんぐらやま)」から「おちょぼ岩」に回ることとしました。

《天狗倉山(てんぐらやま 525m)》~《おちょぼ岩》

天狗倉山の山頂に大岩がありその手前から見上げたところです

 馬越峠から天狗倉山までは登り基調で結構な急坂が続きました。山頂に鉄のはしごがかかった大岩のある標高525mの天狗倉山(てんぐらさん)からの眺望は尾鷲湾、尾鷲市全景、熊野灘、大台山脈が広がり素晴らしいものでした

天狗倉山の山頂からの眺望です

 天狗倉山の頂上で昼の弁当にしました。弁当は地元観光協会の手配してくれた「尾鷲見晴らし弁当」というものでしたが美味しくいただきました(やや年齢的には量が多かったように感じましたが。)
 その後,「おちょぼ岩」に回りましたが,これがなかなかの難路で小生の油断から転倒してしまいましたが,40分程でなんとかたどり着きました。

《岩屋堂》

 「おちょぼ岩」から「岩屋堂」に降りて行きましたが,段差のある荒い石畳様の所も多く結構足に来ましたが何とかたどり着いたところ,巨岩の下を利用したお堂に御本尊の聖観音様の他33体の観音様の石像が安置され,観光協会の職員の方がろうそくに点灯して待っていてくれておりコーヒーなどのお接待を受けて人心地が着き,最後まで歩いていくことが出来ました。

岩屋堂の巨岩です

岩屋堂のお堂の中です 右側半分が写せてません

 昨日の八鬼山越えの際にも書きましたが,今回の歩き旅の蕎麦関連としては,尾鷲市内中心部を始め周辺部でもおそば屋さんや蕎麦関連のお土産などにもは出会えずじまいでした。やむを得ず諦めて帰宅後そばを打つこととしました。

 帰宅後打ったそばは,カテゴリー「蕎麦道楽日記」の「蕎麦道楽日記(№6)~よもぎそばを打ちました」をご覧願います。