sobayanoyutoの蕎麦道楽日記

大好きな蕎麦で遊んでいます

アルモンデそば(№27)~肉そばの味噌仕立て

 そば打ちを趣味としている小生の家の冷凍庫には,打った日に食べきれなかったそばの冷凍が常に保存されていますが,家人からは何とかせよとの厳命を受けることもしばしばあり,そうなりますと,小生の在宅時の昼食はほとんど冷凍したそばを食することになります。そのため,冷凍手打ちそばを何とか美味しく食べようと,その時に家に「あるもんで」いろいろと手を変え品を変え努力することとなりますが,もちろん冷凍とはいえ手打ちそばですから主役はあくまでそばであり,できるだけそばの風味を生かしつつ,何とか美味しいそばを食すべく考えたそばメニューを「アルモンデそば」のカテゴリーでこのブログに日記風に書いています。

№27 肉そばの味噌仕立て

肉は甘辛く味付けした豚バラ肉,つゆは味噌仕立て,七味を振りました

 本日の「アルモンデそば」は,冷蔵庫に豚バラ肉が少し残っているのを見つけましたので,そのまま豚バラ肉そばにしてもよかったのですが,少し変化を付けたいと思い,以前雑誌などで見たことのある「味噌仕立てのつゆ」で食べることを思いつきました。 

 そばやうどんの麺つゆについては,醤油を使った麺つゆが普及する江戸時代中期までは,味噌から作る汁で食べるのが一般的だったそうで,材料は味噌,鰹節と水で,作り方は要するに煮る(煮詰める)だけですが,「煮貫(にぬき)」と呼ばれていたようです。現代でも濃縮版が市販されているそうです。(「サライjp」の2017.4.16付け記事「江戸っ子は蕎麦もうどんもコレで食べてた!滋味深い江戸の味噌つゆ 『煮貫(にぬき)』」参照)
 余談ですが,大阪などでは,特にある程度上の年齢層では,ゆで卵のことを「煮抜き(にぬき)」ということが少なくありません。「煮貫き」にしろ「煮抜き」にしろ,何かをある程度以上煮上げて作る料理方法を「煮ぬき」と呼んでいたものがそのまま料理名になったのではないかと想像できます。

 さて,豚バラ肉については,先に炒めて甘辛い醤油味にしておきました。
 味噌仕立てのそばつゆですが,江戸時代の「煮貫」をイメージして,濃い目の鰹出汁,酒,味醂,赤みそ,白みそで味噌汁などよりはやや濃い目に作り,最後にすりおろし生姜を入れてアクセントを付けました。つけつゆの場合はここから少し煮詰めるのかもしれませんが,かけつゆにしますので煮詰め作業はほとんど行いませんでした。
 例によって,冷凍手打ちそばを湯掻き軽く締めてから再度温めて器に盛り,肉とねぎを軽く煮たものをのせて,味噌仕立てのつゆをかけ回し,七味唐辛子を振りました。
 醤油はもちろん自家製のそばつゆもかえしも全く使っていない味噌味のそばつゆでしたが,味噌味で体がよく温まり,味噌と鰹節の風味が肉との相性もよく,肉そばを美味しく食べることができました。

 昨日あたりから日中の最高気温が10℃を超え,中途半端に温かく,午後から日課の散歩に出ても軽く汗をかき,帰り道で汗が冷えて寒くなる状況です。お正月まであと数日,29日からは年越しそばを打ったり,つゆを作ったり,それを配ったりで忙しくなります。何とか健康で年を越したいと思います。