sobayanoyutoの蕎麦道楽日記

大好きな蕎麦で遊んでいます

アルモンデそば(№29)~柚子切りの揚げカレーそば

 そば打ちを趣味としている小生の家の冷凍庫には,打った日に食べきれなかったそばの冷凍が常に保存されていますが,家人からは何とかせよとの厳命を受けることもしばしばあり,そうなりますと,小生の在宅時の昼食はほとんど冷凍したそばを食することになります。そのため,冷凍手打ちそばを何とか美味しく食べようと,その時に家に「あるもんで」いろいろと手を変え品を変え努力することとなりますが,もちろん冷凍とはいえ手打ちそばですから主役はあくまでそばであり,できるだけそばの風味を生かしつつ,何とか美味しいそばを食すべく考えたそばメニューを「アルモンデそば」のカテゴリーでこのブログに日記風に書いています。

№29 柚子切りの揚げカレーそば

そばは昨年大晦日に打った柚子切りの冷凍でやや太めのものです。

 およそ45年ほど前,社会人1年生になった小生のこの寒い時期の昼御飯(いわゆるサラメシですね。)の楽しにしていたメニューに,勤務先の近くにあったうどん屋さんの「揚げカレーうどん」というものがありました。カレーうどんの具の「肉」を「薄揚げ」に代えたものなのですが,これが何とも美味しく,出汁の効いたカレー汁を吸った油揚げ(大阪などでは「お」と「さん」をつけて「お揚げさん」といいますが。)を噛んだ時に,口中にジュワッと広がる甘めで辛さほどほどの鰹節の効いたカレー出汁と油揚げのわずかな油の風味が相まってしばしの幸福感に浸り,うどんを食べ終わった後,とろみのついているカレー出汁に白いご飯をぶち込んでもう一度幸福感を味わい,体も心も温まって午後からの仕事の活力をもらった記憶があります。
 食べ物の味の記憶は大変強いもので,40年前の記憶でも舌が忘れていませんので,今回の「アルモンデそば」はこの味を出来るだけ再現してみようと思い立ちました。

 とはいえ,もうお昼前ですので,簡単に済まそうと,まずは,ベースの鰹出汁をやや濃い目に取って,これに決め手の自家製のそばつゆをやや薄めに入れて,さらにフレークタイプのカレー粉末を入れ,最後に片栗粉でとろみをつけます,具はねぎと軽く焼いた(上の写真では分かりにくいですが)薄揚げです。
 これとそばを合わせればいいのですが,若干の変化が欲しいと思い,そばを柚子切りにしてみました。柚子切りは年末にお正月用にと打ったもので後は例によって冷凍していたものですが,冷凍後の弱くなった柚子の香りがカレーに負けるかなと思いつつも,まあ面白いかもなあとやってみました。ただ,柚子切りの麺の繊細な色味は分からなくなりますのでやはり若干の無理はあります。

 食してみますと,意外に柚子の香りもよく分かり,カレーの香りの邪魔になることもなく,むしろ美味しく食べられました。締めに白ご飯をぶち込んで幸福感を味わったことは言うまでもありません。

 

 一日に能登半島で発生した巨大地震の壊滅的な人的・物的被害や被災者の避難生活のことが連日マスコミで報道されており,今後の出来るだけ早い復興や平穏な日常の回復を祈らずにはおられません。小生もわずかながら支援金の寄付をさせてもらいました。

 地震の被災者の方々とは比べるべくもありませんが,小生もここ2,3年忘れていたぎっくり腰を発症してしまい,動きにくい日々を送っています。年末に購入したそば粉が冷蔵庫で打たれるのを待ってくれています。早くそば打ちを再開したいなあと思っています。