sobayanoyutoの蕎麦道楽日記

大好きな蕎麦で遊んでいます

アルモンデそば~そばの豆乳担々麺風

 そば打ちを趣味としている小生の家の冷凍庫には,打った日に食べきれなかったそばの冷凍が常に保存されていますが,家人からは何とかせよとの厳命を受けることもしばしばあり,そうなりますと,小生の在宅時の昼食はほとんど冷凍したそばを食することになります。そのため,冷凍手打ちそばを何とか美味しく食べようと,その時に家に「あるもんで」いろいろと手を変え品を変え努力することとなりますが,もちろん冷凍とはいえ手打ちそばですから主役はあくまでそばであり,できるだけそばの風味を生かしつつ,何とか美味しいそばを食すべく考えたそばメニューを「アルモンデそば」のカテゴリーでこのブログに日記風に書いています。

№20 そばの豆乳担々麺風

そばの豆乳担々麺風です。具のチンゲンサイが存在感ありすぎですが・・

 本日のアルモンデ蕎麦は,№19の「そばの汁なし担々麺風」のときと同じく,前日の夕食が担々麺で,冷蔵庫に肉味噌が少々残っていましたので,例によって,そばの坦々麺風を作ってみようと思いましたが,本日の最高気温は昨日よりも6℃も低くなり温かいものが欲しかったため,豆乳汁にして温まろうと考えました。
 鰹出汁300cc,中華出汁の素小さじ1,中華風旨味調味料大さじ1,自家製そばつゆ50cc,豆乳80ccでスープを作り,丼に醤油小1,練りごま大さじ1,ごま油小1,すりごま大さじ1,ラー油少々をよく混ぜてタレとして入れて,白濁スープを半分ほど注いでよく混ぜ合わせ,冷凍手打ちそばを湯掻いて軽く締めて温めたそば,肉味噌,チンゲンサイ,青ねぎの小口切りをのせてさらにスープを注ぎ,最後にラー油を数滴たらしました。
 蕎麦の食感を残すため辛みを抑え気味にしたためそばの食感がよく分かり,細切りのそばを使いましたのでスープとの絡みもよく,まあこれはこれで食べられるなあと独り言を言いながら美味しくいただきました。

おそば屋さん食べ歩き~江戸更科蕎麦の伝統をつなぐ老舗

    蕎麦で遊んでいます。今回は「おそば屋さん食べ歩き」です。
 小生が食べ歩いたおそば屋さんの中のお気に入りです。小生は趣味でそばを打ちますので,どうしてもそばそのものや汁に関心が向かってしまい,天ぷらや鴨などの種物,お酒やアテなどの料理についてはあまり紹介できないかもしれませんがご容赦の程。また,内容はすべて訪問した当時のものであり,現在も変わりないかどうかはその都度確認していませんので悪しからず。

№12 総本家更科堀井 麻布十番本店

総本家更科堀井 麻布十番本店正面です

 

 今回の「おそば屋さん食べ歩き」は,東京に行った際に伺った老舗といわれるおそばさんの中の1軒で,「総本家更科堀井 麻布十番本店」です。前回の上京時には「№9 神田やぶ蕎麦」と「№10 更科布屋(芝大門)」という老舗に伺ったのですが,今回もいわゆる更科系の老舗に伺いました。
 前回同様に今回も,せっかく東京に行くのでその機会にいわゆる老舗といわれているおそばさんに行ってみたいというお上りさん的な動機によるもので,典型的ないわゆる「江戸流」のお店になるのですが,それもそばの食文化のひとつであり興味津々で行ってきました。これからも東京方面に行く機会があれば他の老舗にも行ってみたいと思っています。

 東京メトロ南北線麻布十番駅などから徒歩10分以内にいわゆる江戸蕎麦の伝統を継承する更科そば系の老舗が3店も集まっています。今回伺った「総本家更科堀井 麻布十番本店」や「麻布永坂 更科本店」と「永坂更科 布屋太兵衛」ですが,いずれ劣らぬ更科そば系の老舗であり,行ったことのある方やご存知の方も多いと思います。これらのお店の成立や屋号に関する諸々は長文を要しますので割愛いたしますが,そのお店の歴史や屋号などもそばの味に影響する要素であることも否めませんので,極々簡単に触れますと,更科蕎麦の発祥は第11代将軍・徳川家斉の治世だった江戸時代の寛政元年(1789年)、信州(長野県)の保科村で太物の行商をしていたそば打ち名人の清右衛門が、太兵衛と改名して開店した「信州更科蕎麦処 布屋太兵衛」であるとされ,以来230年余りに渡り継承されているものとのことです。伺った「総本家更科堀井 麻布十番本店」については,昭和59年(1984年)に「永坂更科 布屋太兵衛」八代目の堀井良造氏が独立し「総本家 更科堀井」を開業したとされています。

お店の前のメニューが並ぶガラスの飾り棚の下の植え込みに半分隠れるように置かれていた銘板様のもの。初代の布屋太兵衛の「布屋」を「堀井」に改名したとされているそうです。 

 当日は,開店時刻の15分ほど前に到着したところ,店の前で開店を待っていたのは一人だけでしたが,程なく10人ほどが行列を作りましたし,予約のグループ客などは少し離れたところで待っておられましたのでやはり人気店であることが分かります。開店時刻の11:30に藍色の暖簾が出され招き入れられました。お店の中は,相当大きなスペースが広がり,木柱や木製のテーブル・椅子,奥の座敷席などが見えます。お店のスタッフに一人である旨を告げると,中央の大きな多角形(八角形位だと思います。)のテーブル席に案内されました。

多角形テーブルの各席は花模様などの入ったすりガラス様の衝立で前と左右が仕切られさながら図書館の自習室にでも来たよう,コロナ禍のなごりでしょうか。

 

 お願いするメニューについては,このお店は更科系の老舗中の老舗ですから,お店の看板であろうと思われるせいろの「さらしなそば」をまずお願いしました。

奥右側が「かき揚げ」です。野球のボール状に揚げられ,サクサクとした軽い衣とぷりんとした海老に三つ葉の緑と香りがアクセントになっており美味です。           

 ご承知の方も多いとは思いますが,一応説明しておきますと,「さらしなそば」はそばの実の中心部分の真っ白な粉で打つそばで,そばの香り成分はそばの実の外皮に近い部分の方に多く含まれているため,そばの香りは弱いのですが,見た目が真っ白で上品であり,細切りタイプが多いので食感もすっきりしていて,噛むとやや甘みが感じられます。田舎系の黒っぽいそばの対極に位置しています。そば打ちとしてはいわゆる湯練りによる場合が多く手間のかかるそばです。
 待つほどもなく提供された「さらしなそば」は伝統的な四角の朱色のせいろに平らに盛られ,お椀状の大きめのそば猪口,追加用のつゆの入ったそば徳利と白葱などが載った薬味皿と共に四角い盆の上に載って提供されました。
 そばは細切りで白さがつやつやと輝いており,まずそばだけを2,3本箸でつまみますとスッと持ち上がり,食べてみますとほんの少し硬さの残る絶妙の茹でと締め加減でほんのり甘さを感じます。そばつゆは醤油感は丸く甘みはまろやかで,そばの甘みを消さないようにバランスが取れており美味しくいただきました。塩でも食べてみたかったのですがテーブルには置いてありませんでしたので,お願いしようかと思いましたが,開店直後でスタッフが忙しそうに立ち回っていましたので遠慮してしまいました。
 そばつゆについて,メニューの説明書きを見ますと,きっちりと締まった「辛口」と当たりの柔らかな「甘口」の二種類用意しているとのことで,さらしな系のそばについては「甘口」を提供しているとのことでした。

「くちなし切り」です。「さらしな」とはそば猪口が変わっています。

 さらに,更科系の老舗にきて変わりそばを頼まないわけにもいきませんので,「季節のかわりそば」の「くちなし切りそば」をお願いしました。くちなしの実をそばに練り込んだそばで美しい薄黄色を呈しており,「さらしなそば」と同様の細切りで,視覚でも味わいながら美味しくいただきました。
 食べ終わって周りを見渡しますと,既に満席状態で,外国の方も何組かおられ,賑やかな雰囲気でしたが,何人か待っておられる方も見受けられましたので,少しだけとろみのあるそば湯を味わってお店を後にしました。

 今回の上京は,11月中旬,東京都港区の某施設で開催された蕎麦webの片山虎之助先生が主催する「蕎麦のソムリエ講座」の一環ということになるのでしょうか,「奇跡の体験・出雲そばを打つ」と題して,出雲そばの名店「きがる」の西村保則氏が参加者の目の前でそばを打ち,打ったそばをその場で出雲そば独特の「割り子そば」の形に準じて味わい,その後同氏から提供された地粉(お酒に「地酒」があるようにそば粉にも「地粉」があります。)400㌘を西村氏や関係者のご指導の下で各自がそばを打ち持ち帰る,というなかなかありえない体験をさせてもらいました。さらに驚くべきことに参加費が無料とのことで,松江市の「松江そば文化ブランド化推進協議会」の活動の一環とのことでした。
 小生も自分で打ったそばを大阪まで持ち帰り,翌日の昼に,いただいたお店のタレ(そばつゆ)で食べましたが,挽きぐるみ(出雲そばでは殻ごと蕎麦の実を挽きます。)の存在感のあるやや黒色がかった色ともっちり感のあるそばを噛んだ時の香りや風味の濃さに感嘆しながら美味しくいただきました。
 今回も片山先生のプロデュースで日本の食文化としての各地の手打ちそばにしっかりと触れることができ楽しい時間を過ごすことができました。

 当日は,宿泊していた六本木一丁目のホテルを11時前に追い出されましたが,お店の開店時刻は11:30とのことでやや時間があり,麻布十番方面は歩いて15分程とのことでしたのでリュックを背負いながら歩くことにしました。

十番稲荷神社です,急な短めの階段を上るといきなり本殿がありました

火伏せのガマ池伝説やカエルのお守りで有名とのこと

童謡「赤い靴」に登場する女の子のモデルである「きみちゃん」の像です

 途中,東京タワーをやや遠目に見ながらシンガポール大使館の前を通って鳥居坂という急坂を下ればお店はもうすぐですが,少し道をそれて火伏せのガマ池伝説ゆかりの御神札やカエルの御守でも知られる十番稲荷神社にお参りし,野口雨情によって書かれた童謡「赤い靴」に登場する女の子のモデルである「きみちゃん」の思ったよりも小さい像の前で思いを巡らせたりしているうちに,開店時刻が近くなってきましたのでお店に向かいました。麻布十番界隈は,おそば屋さんはもちろんのこと種々のお店などが立ち並び歩ているだけでも十分楽しめるところでした。
 

 (お店のデータ)

・所在地等 東京都港区元麻布3-11-4 ℡ 03-3403-3401

・営業時間等 平日【昼の部】11:30~15:30(L.O.15:00)
         【夜の部】17:00〜20:30(L.O.20:00)

        土日祝 11:00~20:30(L.O.20:00) 土日祝日は通し営業

・席数 70席程度かと思います 

・交通 東京メトロ 日比谷線 六本木駅 3番出口より徒歩10分
          南北線 麻布十番駅 4番出口より徒歩7分

    都営大江戸線 麻布十番駅 7番出口より徒歩5分

 

アルモンデそば~そばの汁なし担々麺風

 そば打ちを趣味としている小生の家の冷凍庫には,打った日に食べきれなかったそばの冷凍が常に保存されていますが,家人からは何とかせよとの厳命を受けることもしばしばあり,そうなりますと,小生の在宅時の昼食はほとんど冷凍したそばを食することになります。そのため,冷凍手打ちそばを何とか美味しく食べようと,その時に家に「あるもんで」いろいろと手を変え品を変え努力することとなりますが,もちろん冷凍とはいえ手打ちそばですから主役はあくまでそばであり,できるだけそばの風味を生かしつつ,何とか美味しいそばを食すべく考えたそばメニューを「アルモンデそば」のカテゴリーでこのブログに日記風に書いています。

№19 そばの汁なし担々麺風

トッピングの温泉卵が崩れかけですがどうせ崩して混ぜますので・・

 本日の昼食アルモンデそばは,昨日の夕食の担々麺に使った肉味噌が少しだけ残っていましたので,麺を中華麺からそばに代えて,「そばの汁なし担々麺風」を作ってみようと思い,タレをどうするか考えて,練りごま大さじ2,自家製そばつゆ大さじ3,水大さじ1,ごま油小1,コチュジャン小1,ラー油少々をよく混ぜてタレとして皿に敷き,そばをその上に置いて,トッピングに肉味噌,温泉卵,青ねぎの小口切りをのせました。そばは,やや太めに切っていたものの冷凍を使いました。
 まず,タレとそばを混ぜて食べてみましたが,タレにそばつゆを使ったのと太目のそばを使ったためか,十分そばとしての食感がありましたので,トッピングの具と共にタレとそばを混ぜて食べますと,そばの食感が残りながらも担々麺風の風味で思ったよりも美味しくいただくことができました。

アクアライナー」です,雨がちょうど止みました。

 昨日は,友人と大阪水上バスの運行している「淀川浪漫紀行」なる観光クルーズコースで「アクアライナー」に乗船し,大阪府枚方市枚方船着場から大阪市北浜の八軒屋浜船着場までのクルーズに行ってきました。雨模様にも関わらずほぼ満席の状況でしたが,平日の昼間ということで,参加者の年齢層は相当高めでした(小生もその一人ですが。)。ガイドの語り部のこれもやや高齢の男性の軽妙な語りを聞きつつ,江戸時代の枚方宿辺りの「くらわんか舟」よろしくお弁当を食べたり,軽く一杯やったりしながら淀川から大川まで2時間半かけて下ります。大川は春は桜の名所ですが,今は木々の紅葉を眺めながらゆったりと下りました。途中,淀川の歴史や各種のスポットを経由しながらでしたので,2時間半という長丁場ながら楽しく過ごしました。
 本日は,昨日よりは最高気温が5,6度低くなり,急に秋の深まりを感じる日となりました。なにか急に気ぜわしくなってきたような感じがします。

アルモンデそば~蓮根おろしと生姜のとろみそば

 そば打ちを趣味としている小生の家の冷凍庫には,打った日に食べきれなかったそばの冷凍が常に保存されていますが,家人からは何とかせよとの厳命を受けることもしばしばあり,そうなりますと,小生の在宅時の昼食はほとんど冷凍したそばを食することになります。そのため,冷凍手打ちそばを何とか美味しく食べようと,その時に家に「あるもんで」いろいろと手を変え品を変え努力することとなりますが,もちろん冷凍とはいえ手打ちそばですから主役はあくまでそばであり,できるだけそばの風味を生かしつつ,何とか美味しいそばを食すべく考えたそばメニューを「アルモンデそば」のカテゴリーでこのブログに日記風に書いています。

№18 蓮根おろしと生姜のとろみそば

紅白かまぼこ薄切りとねぎを飾りました。汁をやや入れ過ぎましたが・・

 本日の昼食アルモンデそばは,冷蔵庫の中を見分したところ,よさげな蓮根が見つかりましたので,蓮根(約100㌘)をすりおろし,おろししょうがと共に水(約400cc)に入れてかき混ぜながら弱めのとろみがつくまで加熱し,とろみがついたら,自家製のそばつゆを大さじで3~4杯ほど入れます。本当はレンコンの白色を出来るだけ生かしたかったので薄口醤油で調味したかったのですが切らしていましたのでそばつゆを使いました。結果的には味にそばつゆっぽい雰囲気が出ましたので良かったかもしれません。
 うどんと違って蕎麦は細いのでつゆがらみがいいため,とろみは弱めにします。強めにしてしまうと温かいそばの場合はそばを箸で持ち上げた時にとろみの重みでそばが切れてしまいます。
 ちなみに,(冷凍)手打ちそばを温かいメニューで食べるときには,通常通りに湯掻いて冷水で洗い軽く締めた後で熱湯をくぐらせてサッと温めてから使います。

 生姜の香りとレンコンの優しいとろみで体がしみじみと温まり美味しくいただきましたが,本日も,11月というのに気温が23℃位まで上がり,やや暑かったので,このとろみそばはもう少し寒くなってからもう一度やってみたいと思います。

 

アルモンデそば~(牡蠣)カレーそば

 そば打ちを趣味としている小生の家の冷凍庫には,打った日に食べきれなかったそばの冷凍が常に保存されていますが,家人からは何とかせよとの厳命を受けることもしばしばあり,そうなりますと,小生の在宅時の昼食はほとんど冷凍したそばを食することになります。そのため,冷凍手打ちそばを何とか美味しく食べようと,その時に家に「あるもんで」いろいろと手を変え品を変え努力することとなりますが,もちろん冷凍とはいえ手打ちそばですから主役はあくまでそばであり,できるだけそばの風味を生かしつつ,何とか美味しいそばを食すべく考えたそばメニューを「アルモンデそば」のカテゴリーでこのブログに日記風に書いています。

№17 (牡蠣)カレーそば

極小の牡蠣が真ん中辺りに遠慮勝ちに見えます

 本日の昼食アルモンデそばは,昨日,自宅の夕食に食べた牡蠣カレーが余っていましたので,合わせる出汁をカレーに負けないように鰹節と煮干しで取り,そばつゆ少々を足してカレーと合わせてとろみをつけ,そばのかけカレー汁としました。残念ながら,牡蠣は昨日ほとんど食べつくしており,極小になった牡蠣が2,3個見つかっただけでしたので牡蠣カレーそばの「牡蠣」を(牡蠣)と表記しました。もっとも,食べてみますと,牡蠣の出汁がしみ込んだカレーで雰囲気は出ています。思ったよりは美味しくいただくことができ,カレー汁も飲み干しました。  
 うどんと違って蕎麦は細いのでつゆがらみがいいため,かけつゆは片栗粉でやや緩めにとろみをつけました。

 また,手打ちそばを鍋で湯掻きますと,そばについている打ち粉や水に溶けやすいそばの栄養素がお湯に溶け出しますので,食べ終わってからそば湯をいただくことにしており,ゆで汁の上澄みを捨てて,下の方に残った白濁したとろみのついたゆで汁をそば湯として飲んでいます。

 本日も,11月というのに気温が25℃位になるとのことで,昨日よりはいくらかましですが温かいというよりは暑かったので,カレーそばでひと汗かくこととなってしまいました。



 

アルモンデそば~定番のたぬき

 そば打ちを趣味としている小生の家の冷凍庫には,打った日に食べきれなかったそばの冷凍が常に保存されていますが,家人からは何とかせよとの厳命を受けることもしばしばあり,そうなりますと,小生の在宅時の昼食はほとんど冷凍したそばを食することになります。そのため,冷凍手打ちそばを何とか美味しく食べようと,その時に家に「あるもんで」いろいろと手を変え品を変え努力することとなりますが,もちろん冷凍とはいえ手打ちそばですから主役はあくまでそばであり,できるだけそばの風味を生かしつつ,何とか美味しいそばを食すべく考えたそばメニューを「アルモンデそば」のカテゴリーでこのブログに日記風に書いています。

№16 定番のたぬき

見た目は映え感に欠けますが味はなかなのものと自画自賛!?

 本日の昼食アルモンデそばは,冷蔵庫に,大阪風に言いますと「お揚げさん」が数枚残っていましたので,定番のたぬき(そば)にすることにしました。冷凍手打ちそばは北海道美瑛産の新そば粉を使って3週間ほど前に打ったそばの冷凍です。冷凍そばが残り少なくなりましたので近々にまた打とうと思います。
 大阪のスーパーなどでは,正方形の揚げを甘辛く煮たものを2,3枚パックにして,きつねうどん用の揚げとして売っておりそれを使えば簡単なのですが,ここはアルモンデの流儀(小生が勝手に決めたんですが!)に従い,自分で揚げを炊く(関西では「煮る」ことを「炊く」という場合も少なくありません。)こととし,油抜きから煮含めるまで30分ほどかかりましたが,まあ何とかそれっぽいものが出来上がりました。同時並行でかけつゆ用の昆布と鰹節の出汁を取っていましたので,今回はかえしを使わず,出汁に薄口醤油・味醂・酒・砂糖で直接調味してかけつゆとしました。あとは,そばの上に揚げを2枚(贅沢!)のせて,かけつゆを張れば出来上がりです。

 余計なこととは思いますが,一応説明しておきますと,大阪などでは,そばの上に甘辛く炊いた四角い揚げをのせたものを「たぬき」という場合が多いのですが,一方,「きつね」は同じように揚げののったうどんを指します。これはきつねのうどんがそばに化けたからたぬきと言ったとか,うどんの白に比べてそばの色黒なところからきつねではなくたぬきをイメージしたものとか諸説あります。
 大阪のうどん屋さんなどでは,かつては,きつねうどんのことを「きつね」でなく「しのだ(信太)」と言うことも多かったのですが,これは大阪南部の信太山に狐にまつわる伝説があり,そこから始まったと言われていて,うどん屋さんのおばちゃんが帳場に注文を通す「しぃのだ~」と語尾を伸ばす声が懐かしく思い出されます。
 なお,関西の中でも京都などでは,「きつね」でも「たぬき」でも四角の甘辛い揚げではなく,細く切った味付けしていない揚げを使うようです。
 関東方面ではたぬきそばは揚げ玉とねぎののったそばを指すと聞いたことがありますが,大阪などでは揚げ玉(大阪では「天かす」と言いますが。)ののった同じようなものをハイカラそばと呼ぶ場合が多いです。

 本日は,11月というのに気温が27℃位になるとのことで,冷たいそばの方が良かったかなあと思いながらも,揚げさんを炊いた汁の残りを少しかけつゆに入れて甘くしたものを飲み干してしまいました。

おそば屋さん食べ歩き~三種類のそばを見事に打ち分けてそばの幅広い魅力を提供するおそば屋さん(大阪市)

 蕎麦で遊んでいます。今回は「おそば屋さん食べ歩き」です。
 小生が食べ歩いたおそば屋さんの中のお気に入りです。小生は趣味でそばを打ちますので,どうしてもそばそのものや汁に関心が向かってしまい,天ぷらや鴨などの種物,お酒やアテなどの料理についてはあまり紹介できないかもしれませんがご容赦の程。また,内容はすべて訪問した当時のものであり,現在も変わりないかどうかはその都度確認していませんので悪しからず。

№11 笑日志(えびし 大阪市) 

                             R5.10末訪問

 大阪メトロ堺筋線京阪電車(京阪電気鉄道)の北浜駅で降り,証券会社等が林立する大阪の金融街の中心である北浜を南西へ5分程度歩いて,水都大阪の水の回廊の一角を担っていた東横堀川にかかる平野橋西詰を北に折れて,ビジネスマン達が忙し気に行きかう街の喧騒からやや逃れたところに,「手打蕎麦 笑日志」があります。
 お店の間口はそれほど広くはなく,昔の倉庫か何かの建物をリノベーションしたような感じでおそば屋さんというよりもむしろカフェか小さなレストランのようですが,入り口の左手に掲げられた「手打蕎麦 笑日志」と丸文字系で書かれた小さめの横書きの看板がお店の入りやすさを教えてくれます。

 当日は,開店時刻の10分ほど前に到着したところ,既に2組の先客が開店を待っていました。開店時刻と共に小さめの薄いよもぎ色の暖簾が出され,先客に続いてお店に入りました。お店の中は,こじんまりとした感じでしたが,お店の広い窓から平野橋と川辺の緑地の風景が気持ちよく一望できましたので狭さを感じず,また,自然光がたっぷりと入る中で,木造の梁などをそのまま見せた天井空間やアンティーク調の木のテーブルや椅子類が落ち着いた雰囲気を醸し出しています。席数としては,カウンター5席、テーブル4台8席のようでした。

 そばとしては3種類あり,すべて石臼自家製粉の十割そばとのことで,お店のメニュー名では,「絹挽きせいろ(微粉の細切り)」,「田舎せいろ(玄挽きの太切り)」さらに「粗挽き粒せいろ(極粗挽きの太切り)」となっていました。それらのそばの単品や2種類を組み合わせた「2色せいろ」と3種類全部の「3色せいろ」がありました。他に温かいメニューや種物などもありましたが,初めて伺ったお店ですし,やはり「3色せいろ」をお願いしました。

「絹挽きせいろ(微粉の細切り)」です

 待つほどもなく,「絹挽きせいろ」が使い込んだ感じの丸型の竹笊にやや山高に盛られて提供されました。そばは,細切りで,透明感のある白色を感じさせる薄めの茶色を呈し,ホシはほとんど見当たらず,表面は滑らかで光沢を放ちつやつやとしています。2,3本を箸でつまんで口中に入れて軽く噛みますと、気持ちよくふつりと切れ,ほのかなそばの香りと共にすっと喉を通り過ぎます。そばの茹で加減や締め加減がこのそばの食感の美味しさを際立たせてくれているのだろうと思いました。
 つゆを舐めてみますと,すっきりとした醤油感のある甘さがほどほどに抑えられた重くないバランスのよいつゆでした。そのつゆでそばをすすりこみますとそばとの相性も良く,口中でそばとつゆの香りや味わいが広がるように感じられました。微粉の細切りとのことで,篩の目合なども伺いたかったのですがお昼の時間帯で忙しそうでしたので次回にしました。

「田舎せいろ(玄挽きの太切り)」です

 こちらが食べ終わるのを見計らったように次の「田舎せいろ」が先ほどの笊よりも太めに編まれた笊で存在感たっぷりに提供されました。玄挽きの太切りというだけあって,やや濃い目の茶色を呈しホシも随所に見えますが,表面は滑らかで光沢があります。こちらはきちんと噛まねばなりませんが,歯ぬかりはなく,強い穀物感のある香りが喉を通り過ぎます。提供されたそばつゆでは少しつゆがあっさりしている感じもしましたので,カウンターの上にあった岩塩と思われる塩を少量だけそばの上にのせて食べてみますとそばの強めの食感や香りが広がり美味しくいただきました。

「粗挽き粒せいろ(極粗挽きの太切り)」です

 さらに,食べ終わりを見計らって「粗挽き粒せいろ」が濃い焦げ茶色の混ざった太めに編まれた笊でやや山高に盛られて提供されました。お店の説明によれば,いわゆる丸抜きを極粗挽きにして打ったものとのことでしたが,「田舎せいろ」と同じ程度の太切りですがやや短めで,色味は薄茶色,そばの表面は先ほど食べた2種類の蕎麦と比べれば,滑らかというよりはやや粒々感があり甘皮の欠片らしきホシが星が所々に見えます。これも,まず2,3本を箸でつまんで口中に入れますと,とたんに強いそばの香りが感じられ,噛みますともちもちとした弾力が分かります。これもそばつゆよりも塩で食べますと,そばの甘みも感じられ,香りともちもち感を味わいながら美味しくいただきました。辛味大根との相性がよさそうだと思われ,別に注文できそうなので,次回は試してみたいと思いました。 

 その後、小さめの陶器製の湯桶でそば湯が提供されましたが,トロリとした香りも濃いそば湯で,そばつゆと合わせていただきましたがホッとする感じでした。最後に,忙しそうにしているスタッフにそば粉の産地を尋ねたところ島根松江産とのことでした。

 メニューでは,酒肴やアルコール類も充実しているようで,当日も昼時でしたが相客の中には日本酒を楽しんでいる客もおり,次回は夜に訪問したいと思いました。

【 お店のデータ】

【 電話番号 】06-6232-3733

【  住 所  】大阪府大阪市中央区平野町1‐1‐2 

【 アクセス 】大阪メトロ堺筋線「北浜駅」5番出口より徒歩約5分,京阪本線「北浜駅」30番出口より徒歩約5分

【 営業時間 】平日 昼11:30~14:00 夜18:00~21:30 

       日・祝日 昼11:30~14:00 夜18:00~20:30

【 定 休 日 】火・土曜日